ロータスエアロスペース後楽園オフィス
場所:東京都文京区後楽1-4-14 後楽森ビル14F
URL:http://www.lotusaero.co.jp/
業務範囲:設計および監理(B工事、C工事)、備品選定(オフィス家具など)
坪数:92.7 坪
大型オフィスビルでの航空機の流通管理を業とする企業のオフィスの計画です。
常に様々な物品が流通する業務のための物資のスムーズな同線計画と管理性、今後の人員増強のための間仕切りの無い執務空間、ISO規格への対応が求められました。
配置計画の手掛かりとして、共用廊下からオフィススペースに繋がる2つの出入り口をメインエントランスと物資用に分担させ、基準グリッドを建物側の天井割り付けに合わせる事にしました。
メインエントランスからは窓に向かって真っすぐに空間を通し、各スペースを繋ぐと共に、オフィス全体に空に向かって広がるイメージを結びつけます。
物資用出入り口からは、製品の荷分け部門や検品部門、ストック部門を纏め、執務空間の一角に設けています。
天井の割り付けは1200mmで均等に広がっており、ここを基準にして各間仕切壁の位置や柱のピッチ、床材の割り付けへと展開させています。
単一のルールによって纏まる空間は、人命に関わる多種多様な航空部品を取り扱うに相応しい厳格さを醸します。
そして、メインエントランスに航空機体と同じスケールの曲面を持つ金属壁を配置し、そこから繋がるガラス面には雲のようなグラフィック処理をした航空機体のフィルム張りとしました。
各室の家具においては、コーポレートカラーを基調として、飛行機の翼の形をしたソファや、座る人々の自然な前傾姿勢を引き出す会議室の椅子、拡張性の高いシンプルな執務テーブルを選定しました。
この様にして各部の機能性やISO規格を満たしながら、各構成材を無駄なく一つの狂いなく毅然として納めることで、航空機の部品を供給する会社としての信頼感を感じさせ、航空機の重厚さと空に向かって広がっていく空間は、この場所で働く方々、また、企業の在り方を表現しています。
従業者が業務に誇りを持ち、凛として、人命に関わる業務を正確に遂行する、そういったオフィスをつくりました。