プチ開発によって分割された計画地での木造住宅の計画です。
建て主からは、3階建てかつリビングに間仕切り壁を配したワンルームにしたいけれども、他社に相談したところ出来ないと言われ困っている。また、東西南には隣家があり北だけが開けている環境の中で、開放感があり絵画を随所に飾る事のできる計画を求められました。
配置計画では、各方位に対してめい一杯の平面を計画しています。
間取りでは、2階の南側に大きなベランダをつくり構造壁で囲んでいます。この壁は、リビングの間仕切壁を排する事に役立ち、かつ、建て込んだ環境の中でプライベートな屋外空間を作っています。
断面計画では、木造柱の規制寸法からくる最大長さや、構造計算上の安全率の範囲から各階の高さを算出し、リビングは高く、個室や水回りは低くといった計画にしています。
窓の計画では、開けても隣家しか見えないという所は壁として纏め、絵画展示スペースを確保しながらコストのかかる窓を排し、大きな壁面を作っています。
大きな壁面は、絵画を飾ることはもちろん、空間の広がりや解放感をつくるうえでとても重要な役割を持っています。
詳細計画では、絵画が引き立つ様に建築がなるべく主張する事がないように、階段の形状や扉の取り付け方を纏め、建て込んだ環境の中に、快適な環境を設計しています。